咲-Saki- 第19話「友達」

大将戦の終幕。咲による劇的な逆転優勝ということで、覚醒した彼女の引きの強さにシビれましたよ。
そのままでは直撃でも逆転出来ない牌姿から、大ミンカン→連続カンによる数え役満直撃が熱いところで、前回のルール説明にあった「大ミンカンからのリンシャンカイホーは責任払い」からすると、予想どおりではありますが、スーカンツのように分かりやすい役ではなく、三カンツ絡みの複合役が決め手となるのが捻りが効いていましたよ。
牌が光って稲妻が走り、背景が宇宙になったり、高揚感のある音楽だったりと派手な演出も、大いに盛り上げてくれました。
池田の30回流局後に役満直撃とか*1、妄想もいいところだけど、あくまでその可能性にかけて四暗刻ツモを拒否するあたりもカッコ良かったです。
他校ついても負けても得るものがそれぞれにあることが描かれていて、余韻を引くものに。特に衣が、咲に破れたことを期に自分自身や他者との関係をとらえ直すのはなかなかに感動的で、カツ丼プロの「麻雀を打てよ」発言についても、感覚の命じるがままに打つために衣本人も含めて卓を囲む全員が苦しむような打ち方から、咲による衣と麻雀するのが楽しい発言によって、楽しむことを知り、それが心を開くキッカケとなっていましたよ。彼女を抱きしめる井上をはじめとして、龍門渕の面々が衣を受け入れていたことが明かされるのはよい場面。池田を認めるようなそぶりを見せるコーチや、モモとの関係について加治木が前向きになるあたりも、負けてなお得るものがあったことを印象づけていておりました。
今回で原作はすべて消化し、次回からはアニメのオリジナルな展開になる模様。とりあえずは水着回ということで、露出的な意味での期待が高まるわけですが、個人戦も予定されてるらしいので、団体戦では描かれなかった人物同士の対決を見せてくれることにも期待。「ルビーとサファイア」云々のキャプテンに対する部長のセリフとか、まだ回収されてない伏線もあったりするので。

*1:阿佐田哲也の小説に「東一局五十二本場」なんて作品があったりしますが