CLANNAD AFTER STORY 第22話「小さな手のひら」

噂は聞いていたんでそれなりに覚悟はしていたんだけれども、それをはるかに上回る最終回でしたよ。
よく分からないんだけど要するに、時間を巻き戻して朋也が渚と遭遇する場面が再び用意されて、出会ってから起こる出来事を知った上でもなお、彼女と歩むことを朋也が選んだおかげで後の展開が変わったということでいいんですかね。で、それを用意したのがロボットと一緒にいた少女で、その少女はもう一つの世界での汐であり、どこでどう関係しているのかよく分からなかったけど、街の意志みたいなのものも関係していると。
まあ渚と汐が死なずに済んだのでとりあえずハッピーエンドということなんでしょうか。
主人公の選択ひとつで後の展開が変わるあたりはゲーム的なわけですが、同時に主人公がそれを選ぶことで何が起こるのかを知りながらも、あえて同じ選択をすることで結果として未来が開けるのは、失敗したら選択肢を変えてやり直すというゲーム的な安易さを暗に批判しているような気がしつつも、まあたぶん考えすぎ。

空を見上げる少女の瞳に映る世界 第9話「愛すること」

ユメミの心の力で二つの世界が救われてめでたしめでたし・・・かと思ったら最後に劇場版の公開というサプライズが待っているという。
話的には、グンタールの妨害によって柱が消滅するものの、ユメミたちが新しい柱を作って二つの世界が融合してとりあえずは大団円といったところ。
直前までキャッキャウフフしていたユメミが、グンタールと対峙して、心がどうのこうのとかいう演説をはじめるのには何か取り憑いたようにも見えてしまいましたが、彼に説教しつつ自分のやるべき事を語る場面だった模様。心のありようで世界が変わると言って、本当に世界が変わってしまうのは安易ではありますが、前向きな気持ちが大切みたいなメッセージを伝えようとしているのは分かりましたよ。
ムント様が守っていた柱が消えたあとに4人で新しい柱を作るのは、二つに分かれていた古い世界を壊して新しい世界を作るみたいな意味があるような気がするわけですが、一方で、わざわざユメミたちがセーラームーンみたいなコスチュームに着る理由がよく分からず。ムント様の趣味をという形での単なるサービスなんでしょうかね。
全話を通してのまとめとしては、やろうとしてることはシンプルなのに、その語り方がどうにも上手くいってなかった印象。登場人物の心情をモノローグで延々と流すとか、ヒロインが友人の行動を見て自分も行動する決意を描くのに、河を渡らせたりしたらヒロインよりも河を渡ろうとする友人の動機の方に気が向いちゃうだろうとか、もう少し見せようがあったんじゃないかなぁと。作画面では爆発や魔法の効果といったエフェクト面で見るべきものがありましたが、選ばれた少女が世界を救うみたいな設定が使い古されてる感は否めなかったです。