CLANNAD 第21話「学園祭にむけて」

冒頭の滑舌の練習が地味に凄い場面。舌を噛みそうな文章を春原以外の人物たちが、乱れることなく読み続けるあたり、やっぱり声優は技能職なんだなぁと感心させられますよ。一人でヨレヨレな春原もキャラクターに合わせた演技であることを考えると、むしろ普通に読むよりも難しいんだろうなと。ストレッチで胸を強調するところは体操服フェチの香り。智代が渚にかけた何気ない一言の後に、女性陣の微妙な表情の変化を見せるのが印象的でした。
話的には、渚が夢を実現しようとしたところで両親がひた隠しにしていた過去を知り、自分がやろうとしていることや自分の存在そのものに疑問を抱くということでちょっと重い展開。まあ、これまでの古河家の描写や朋也と渚父の会話、そして母親の日記の記述と、両親が自分のやりたいことよりも渚を選んだことをよしとしているわけで、後は完全には吹っ切れていないらしい両親が渚に伝えることでそれを解消し、内罰的な彼女がそれをどう受け入れるのかといったところでしょうか。

ARIA The ORIGINATION 第10話「その お月見の夜のときめきは…」

アルが出てきて一話以来久しぶりに男性キャラが話に絡んできたと思ったら藍華といい感じになるということで、二人のやりとりが微笑ましいようなアルが妬ましいような。二人の間の微妙な距離をアクアの二つの月になぞらえて話を進めるのが情感のある描写となっていましたが、当のアル本人や、彼が藍華の涙の意味や彼女の気持ちをどれだけ理解しているんだろうかということについては、ほとんど描かれてなくて、何の進展しないような気もするんだけれども、井戸から抜け出したところの彼が藍華の手を引っ張るという場面を、どのような形であれ二人の関係がいい方向に進んでくれると解釈したいところ。
灯里が団子を月と重ねたりアリア社長のお腹と比べたりする場面が面白く、マー社長によるお約束のかぶりつきが絶妙のタイミングで笑ってしまったり。お客から褒められて照れるアリスや、アルの前で泣いたり笑ったりの藍華の表情がとても丁寧に描かれていて、絵を見てるだけでなんだか幸せな気分になってしまいましたよ。