『絶対少年』 第19話「翼の生えた魚」

衝撃の展開から一転、落ち着いた大人の雰囲気に。事件について各キャラ(と視聴者)が、頭の中を整理する為の小休止といったところでしょうか。須河原はだけは、いつもどおりアグレッシブに動いていて、なんか安心しましたよ。
田菜のコンビニのお姉さん、藤堂麻子と横浜で意味ありげな発言をしていたホームレス、羽鳥次郎が昔付き合っていたという事実が発覚。田菜編でネタにされてた「麻子さんの空白の10年」ってのは、この時期に当たるんですな。唐突なようでいて、実は伏線が貼ってあるという。過去にいろいろあって別れた二人が、時間をかけて自分を見つめなおし、昔の自分達について語り合って、また、それぞれの道を歩いて行くという感じですかね。個展に誘ったりして男の方はまだ未練を捨てきれてないようでしたが。
ブンちゃんを失ったことで希紗は相当キてますな。壁に頭ぶつけたり携帯折ったり。そんなときでも、鼻を片方づつかむのが妙におかしかったり。こういう何気ない仕草を入れることで、2次元でもリアルな存在として感じられるようになるんでしょうな。作画も丁寧で印象的な場面でした。しかし、携帯を壊したことで外部と繋がる唯一の手段を失って、完全に孤立しちゃったわけで、これじゃ彼女を心配する成基の気持ちもこれじゃ届きませんよ。理絵子は成基にドタキャン食らうし、正樹はあいかわらず理絵子と向き合えないしで、グダグダな4人の関係は変化なし、というかむしろ悪化したのか。田菜の時は真正面からぶつかって行くだけだった須河原が、今回はちょっと引いた感じで歩を引き込もうとするあたりに、2年という時間の流れを感じました。
マテリアルフェアリーやら人間関係やらで、現在進行形でテンパってる希紗をはじめとする横浜編の人物達なわけですが、いつか麻子と次郎のように昔話として語り合えるようになるのかなぁ、などと思わせるエピソードでありました。
前回、希紗が作ってた魚のオブジェの背ビレが光ってたけど、やっぱOPのアレになるんかな。