LEMON ANGEL PROJECT 第13話「Never give up」

キレイにまとりましたな。
人がプログラムに勝る部分があるのかと問う氷室に対し、智がレモンエンジェルを目指してからの仲間達とのことを回想して、元気を分け合うことができる、と答えるのはクサいけどなかなかに感動的。それを聞いた美希が、智と唯をダブらせ自分の過ちに気付くあたりも。
4人だけの第二期レモンエンジェルにブーイングが飛び、まともに歌うことの出来ない状況に、智と美希が歌いながら登場するところは、そのカッコよさに震えが。一期側の嫌がらせで会場の電源が落とされて歌が中断したところで、観客の手拍子で再び歌い出すのは、元気を分け合うという智のセリフが現実となった瞬間で、見ている自分も勇気づけられてしまいましたよ。自分の負けを悟った氷室が眼鏡を外して静かに微笑むのも印象的でした。
残念なのは、ライブシーンがほとんど動かなくて、ちょっとだけ動くところもヘボいという。カット割で誤魔化していたけど、これならぴちぴちピッチの方がマシと思えるレベルで最終回の一番盛り上がるところなんだから、もうちょっと頑張って欲しかったところ。まあ、それでも感動して涙ぐんだりした自分がいるわけで、そのことが逆に歌や演出や脚本の素晴らしさを物語っているんだと思いますが。


全体としては、主人公のキャラの弱さもあって、はじめの数話は何がやりたいのか良く分からなくて付いて行くのが辛かったんだけれど、4話でエリカ離脱を智と早夜が思いとどまらせるあたりからはキャラが動きだして、歌を通して皆がひとつになる、というテーマが明確になって、話に入り込めるようになりましたよ。合宿話の前編や駅のイベントの話でギャグがキレていたのもキャラが立っていたからこそで、それを崩すことで笑いが生まれたんだろうなと。実際、終盤の盛り上がりはかなりのもので、主人公の演技やらなんやらで、初期に切った人が多かったのか、あまり話題にならなかったのが惜しまれるところ。最終回の氷室へのセリフとか、智の中の人も話の盛り上がりに水を差さない程度には上手くなってたんだけどね。