おおきく振りかぶって 第9話「過去」

阿部と榛名の過去話。阿部の視点から語られる榛名は自己中心的で投手としての責任をまっとうしない、まさに「最低な投手」として描かれるわけですが、一方で中学時代からの付き合いらしい眼鏡の捕手の視点からは、阿部との出会いがあったからこそ今の彼があるものとして描かれ、榛名自身も阿部を気に入っているらしいことが分かるようになっているのが興味深いところ。二人の間の認識のズレを、これからどうまとめて見せてくれるのか気になりますよ。
人間としても投手としても正反対な榛名を通すことで、三橋を阿部が高く買う理由が明らかになるのも分かりやすく、三橋がそれに応えようと決意を新たにするのも互いの信頼が強まったことを感じさせるいい場面でした。