ミヨリの森

森の精霊みたいなのとの交流を通して、女の子が成長していく姿と自然の大切さを説くみたいな話。預けられた田舎に馴染むことを拒否していた主人公の女の子が次第に打ち解けて、最後は森を守るために大活躍という展開は分かりやすかったんだけれども、いろいろ消化不良な部分があって気になってしまいましたよ。
両親が話合いを持つことが仄めかされて、その結果しだいではミヨリが都会に帰ることになるのにその点についてのフォローがないとか、結果的にそうなったとはいえ、ニセモノのオオワシの存在が森を守ったのに、ミヨリを含めて森の精たちが、撃った側が全面的に悪いとでも言わんばかりで誰も気に止めてないとか。まあ生き残るためには手段を選ばないということなのかもしれなくて、一応あとで本物のオオワシが住み着いたことにはなっていましたが。あと細かいところでは冒頭でブチ模様の犬が真っ白になったことが、その後の展開で何の意味もなかったりとか。
薬草で薬を作るおばあさんやいがぐり頭の小学生は、いくら精霊がいる世界でも現代日本の田舎としてはファンタジー過ぎる印象。作画も3年の制作期間と2億円の予算をかけた割には、今時30分のTVシリーズでも、もっといい動きや凝ったレイアウトを見せるアニメがあるんじゃないかなぁと思えるレベルで残念でした。