瀬戸の花嫁 第21話「恋のからさわぎ」

前回のセーラー服を引っぱりつつ、初登場の回で「I'll be back.」のセリフと共に消えた焼却炉から律儀に帰ってくるルナ父に笑うのも束の間に、永澄が女子からモテて男子からボコられて、委員長が告白に失敗して壮大な自爆を見せるという、普通に作ればそれだけで一話作れそうなネタを惜しげもなく詰め込んでくる密度の高いエピソード。
惚れ薬でモテモテというのは安直なネタのような気もするわけですが、燦と母親の好みが同じだったり、巡がショタコンだったり、永澄母の好みがそのまんまだったりと各女性キャラのタイプを誇張して見せるのが面白く。燦たちが風呂場に水着で押しかけてきて媚び顔で迫るあたりも大変よろしかったんだけれども、それはそれで男たちに追い掛け回されるよりもキツい状況にも思えて、何故か主人公がモテまくる系の作品に対する皮肉を感じさせるものとなっておりました。
薬が切れた状態でラブレターを出すのは、委員長が本気である事が分かるようになっていて、間違って燦に告白するあたりはやっぱり報われないキャラなんだなぁと、同情しながらも笑っていられたわけですが、アマゾネスに変身して開き直るという、あさっての方向へ飛んでいくオチがすさまじくて、あっけに取られてただ呆然と見送ることしかできませんでしたよ。
シリーズも終盤を迎えて、話のテンションが更に高まっていくのには脱帽。サービスもキッチリ押さえた作りも大変素晴らしく、どこまで突っ走るんだろうかと見逃せない作品となってまいりました。