シグルイ 第10話「検校仕置屋敷」

検校の屋敷に招かれた虎眼と夕雲との対決、そしてついに彼らの前に姿を現す伊良子ということで、おおむね原作どおりの展開。興津の裏切りを知った虎眼の命で藤木と牛股に二輪を舞うところがカットされていて、迫力のある場面なのにもったいなかったけれど、まあ伊良子の仕置きとは直接関係ない部分なので削るのは妥当なところでしょうか。
夕雲の生い立ちを語るくだりで、原作では淡々としていた彼の表情が、残虐性を剥き出しにするように描かれていて、忠義を理解できない欠落した人物であることが強調されていた印象。その夕雲を当身で倒すことで虎眼の異常な強さも浮き彫りになっておりました。冒頭の三重が食欲を取り戻す場面は虎眼流の高弟が殺害される件との関わりの説明がなくて、その理由が分かりにくいような気も。
重厚な音楽で切り詰められたセリフで、静かな緊張感を醸し出す演出はあいかわらず冴えていましたよ。