狼と香辛料 第11話「狼と若僧の群れ」

狼の存在を匂わせつつも、ホロとノーラが直接言葉を交わす場面がはじめて描かれることで、二人の間の微妙な緊張感が緩和されたり、三人で昼寝をしたりと、前半はなかなかに穏やかな雰囲気に。後半に入って一転して狼に追われるところからはじまるという話の圧縮ぶりにはちょっと驚きましたが、思い切った場面の転換はインパクトがあるものでしたよ。
明らかになる森の狼の正体や、ホロが彼らに一人で立ち向かうところは盛り上がるところで、ロレンスがホロを置いて逃げる場面は、二人がお互いの立場を理解していることをうかがわせつつ、ロレンスの無力感みたいなのが描かれておりました。
せっかく命拾いをしたのに最後に縛られたりして、またしても詰めの甘さを見せてくれるロレンスには何をやってるんだという気もするわけですが、まあ人を疑い切れないところが彼らしく、ホロやノーラも彼のそういうお人好しなところを気に入っているわけで、そこら辺が主人公たる所以かなと。