true tears 第12話「何も見てない私の瞳から・・・」

逃避を続ける乃絵と決意を固める眞一郎といったところで、盛大に行われる祭を舞台に物語も最終局面。
「おぎゃあ」のモノローグには一体何事が起きたのかと思いましたが、流されるだけだった自分を振り返りつつ繰り返すということで、生まれ変わろうとする眞一郎の決意を見せるものとしてインパクトがありましたよ。寝室の両親を前にその決意が語られるのが象徴的で、鶏の話が前向きに書き直されているあたりに彼の心境が反映されておりましたが、比呂美の件をどうするのか気になりますよ。
乃絵に対する4番の告白は、それが同時に別れを意味するということで切ないところ。飛び降りるという乃絵の行動は、やっぱり突飛だったりするんだけれども、いろいろと追い詰められて持って行き場のない感情を表すものとして、彼女ならやりかねないなと。飛び降りるのが眞一郎とはじめて出会った場所であることや、比呂美の涙をキレイと評したりするのが印象的。
複雑に絡み合った人間関係の落としどころがようやく見えてきたわけですが、最終的にどうまとめてくれるのかに期待。着物姿の比呂美や眞一郎の踊りと力の入った作画が素晴らしく、丁寧に描き込まれた祭に参加する人々が雰囲気を盛り上げておりました。