RD 潜脳調査室 第9話「職」

むちぽちゃパラダイスだった前回から一転して、ミナモとソウタの父親を中心に仕事に生きる男を描く渋めのエピソード。
的確な判断によって危機を回避したにも関わらず、その責を負わされるということで理不尽な扱いを受けるんだけれども、当の本人が第一に気にするのがシステムの安全性の確保というあたりに彼の職業意識の高さというか社会の中で自分のなすべきことに忠実な男として描かれていた印象。見る側としては彼の理不尽な扱いに納得いかないものがあるわけですが、その決定を下す人物たちも権力闘争や自己保身といった目的からではなく、社会の基盤であるシステムの信頼性を守るという合理的な判断によって動くあたり、ありがちな権力を乱用する大人たちみたいな物語とは毛色の違うものでしたよ。
オニギリを小道具として見せるソウタとの関係や身近な人々から与えられる賞賛によって、社会の歯車として生きる姿を否定的にではなく責任を持った大人の行動として描かれておりました。
ソウタと書記長の関係は意外なところ。何を言ってるのか半分も理解できなかったけれども要するにメタルの知らざれる機能に今回の事件の原因があるらしいのがシリーズの本筋と関係ありそう。