魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜 第3話「ソラ」

過去の思い出の中に生きる老婆の心を開くということで、やろうとしていることは分かるんだけれども、主人公が独善的過ぎてついていけないというか。依頼を無視して金庫の鍵を破壊し、中身を勝手に持ち出した挙句に外に出ろと説教、しかもそれで気持ちが通じるというご都合主義の結果オーライな展開には寒気すら覚えました。老婆が同じ依頼を繰り返すことや屋敷に二人だけで住んでいることから、主人公が何かを感じ取ったんだろうけれども、もう少し相手の事情を調べた上で行動してくれないと電波に突き動かされて行動しているみたいで、見ている側が置いてけぼりになってしまいますよ。
講義の時にさらっと出てきた、16歳になって研修を受けるまでは魔法を使ったことを罪に問われない、という設定も冷静に考えると怖いものが。何かあったら両親が監督責任を問われるらしいので、16歳になるまでは子供だから家庭で教育するべきみたいな思想が暗に含まれているような気がするわけですが、前回の落下するタンクローリーを空中で止めるみたいな場面を見せられると、そういう強い力が野放しになってるのは怖い世界だなぁと思わずにはいられませんでした。