ミチコとハッチン 第1話「さらばだ!非情のパラダイス」

母と子が逃避行を続けるロードムービーといったところ。
マシンガンを乱射し、銀行強盗を働くアウトローな母親がインパクトのある人物だったりする一方で、娘の方は養子に出された家で虐待を受け、卑屈に振る舞っていたりして、対照的な二人が織りなすドラマが話の中心になりそう。
虐待を受ける場面はかなりねちっこい描写。子供たちの直接的な悪意はもちろんのこと、義理の両親による買収や罪の転嫁といったいやらしさには、見ていてムカムカしてきましたよ。人の心の醜い部分を一カ所に集めたといった感じの家族を、神の代理人である神父の一家にするあたり皮肉の効いておりました。
母親が母親だけに一緒にいても苦労するだけのような気がするわけですが、それでもあの家にいるよりはマシと思えるようになっていて、旅をはじめる理由として納得できるものでした。
中南米あたりを旅するアニメというと、エル・カザドを思い出したりもしますが、舞台と女二人で旅をするというところ以外特に共通点はない模様。ダイナミックでケレン味のある作画が、傍若無人な母親のキャラクターを際だたせていましたよ。主演の二人は本業じゃない人ならではのもっさり感がありましたが、まあセリフが聞き取れないほどでもないのでガマンできる範囲かなと。