続 夏目友人帳 第7話「呼んではならぬ」

妖怪に祟られた女の子、多軌透を助ける話の後編。
夏目とニャンコ先生の活躍によって妖怪が封印され、透が救われるわけですが、そういった表向きのストーリーと並行して、人間でありながら妖怪の存在を知る夏目の立ち位置が改めて描かれる話でもありました。
呪いをかけた妖怪に捕らわれた時の、理不尽といってあらがうのは人間だけ、という言葉からすると、夏目は人間の側にいるわけですが、妖怪の姿が見えなくなったときの戸惑いや、透に対して自分のことは気にしなくていいと言うあたりは妖怪の側にいるようでもあって、双方の間に立つ微妙な存在として描かれておりました。
物語の初期における夏目は、どちらの側からも距離を置いていたわけで、ここに至るまでの過程で、彼が人間と妖怪の双方と深く関わるようになった結果なんだろうけれども、これから先の彼が、どのような道を歩むことになるのかが、今後の物語のポイントとなるのかなと。
ニャンコ先生に対する透の熱い視線や、それをガン飛ばしとして受け取る先生、そして二人を評して仲が良いという夏目の三者の微妙なズレが面白いところ。