とらドラ! 第24話「告白」

竜児と大河がお互いの気持ちを確認して、これで物語も一段落するのかと思いきや、母親たちの介入により二人が駆け落ちを図るという驚き展開。ひとつの問題が解決したら、即座に次の問題が立ち上がるということで、最終回を前に密度の高い20数分間となっておりました。
長いアバンである三角関係の決着については予定通りといったところですが、それに至るまでの三人の絡みは大変見応えのあるものに。
特に実乃梨の活躍が顕著で、大河に対して彼女自身の結論を出すように促したり、自分の目標を取ることを竜児に告げてハッキリと結論を出したりと、やるべきことをキッチリとやり遂げる彼女の漢ぶりが光っていましたよ。
竜児が大河を追いかけると言ったときに一瞬見せる複雑な表情や、保健室で竜児の唇に押し当てた拳を自分の口元へと持って行く仕草が印象的で、キャラクターに深みを与えているように思いつつ、あの場面で「ジャイアントさらば!」*1が出てくるのには噴いたりもしてみたり。駆け落ちを決めた二人を送り出した後に見せる涙も印象深く、実乃梨という人物の決断をとおして、彼女の魅力を大きく掘り下げる話となっておりました。
大河と竜児の母親が登場してからは急展開で、駆け落ちをするというのがまた極端な行動となっているんだけれども、二人が逃げるよりも前に竜児の母親が逃げて斜め上を行くという。
おそらくは竜児にとって初めてであろう母親への反抗と、それを受けての母親の逃亡、そして母親の新しい家族と暮らすことを拒否する大河と、それぞれの人物が乗り越えるべき問題が示されるわけですが、高須親子の親離れと子離れ、大河の本当の家族との和解を、最終回でどのように見せてくれるのかに期待。終わり際に登場した竜児の祖父母が鍵を握ることになりそうですがどうなるのかなと。
橋の上で二人が身の上話をする場面はよい雰囲気だったけれども、勘違いした大河に竜児が落とされ、大河も落ちることで間の抜けた場面に。二人の決断を、善悪については置いておきながらも友人たちが後押しするのは、若さの特権と言ったところ。
駆け落ちを決めたあと一度それぞれの部屋に戻る場面で、くりかえし約束を確認する様子や、翌朝持ってくるなと言われたヒラヒラな服をカバンに詰め込んで竜児を待つ姿に、大河の可愛らしさがほとばしっていてよろしかったですよ。

*1:覚悟のススメの散様のセリフ