東のエデン 第1話「王子様を拾ったよ」

主人公(でいいのかな)の華麗な全裸ぶりがインパクト大。
裸なだけでなく銃や携帯を持っていたり記憶がなかったりと、いかにもな思わせぶりな状況なんだけれども、ビジュアルだけで笑えてしまって、とりあえず謎っぽいのは後回しでいいやと思えるようになっていましたよ。他にも何らかの組織からの観察されているらしいことや、その組織から救世主と呼ばれていること、そして自室に置かれた大量の銃器とパスポートに偶然であった人物に頼んだだけでズボンをもらえる点と、次々と謎が積み重ねられて行くわけですが、いちいち悩んだりせずに即行動に移る順応性の高いキャラクターのおかげで、テンポ良く進んでストレスのない作りとなっておりました。
ヒロインの方は、実際は主人公の存在自体がトラブルの元になっているのにも関わらず、彼のことを王子様かもと思ったりして夢見がちな人物の模様。空港でのセリフによって、同時に閉塞感を抱いていることも分かるわけですが、それでとった行動がホワイトハウスを見に来るというあたりは、為す術がなくてただ迷っているというところでしょうか。
全裸ばかりに気を取られてしまいますが、二人が行動を共にすることになるまでを、1話をかけて丁寧に描いていた印象。追いかけっこをする場面は、下手に作ると退屈なだけだったりするんだけれども、丁寧に描かれるワシントンの街並みや街の人々とかわすちょっとしたやりとりのおかげで楽しく見ることが出来ました。主人公が部屋を出るところで、赤いコートを隠すところをはじめとして、細かい仕草を見せてくれるのもいい仕事でした。
突飛ではあるけれども、あくまで個人レベルの出来事から、東京にミサイルが落ちるという国家規模の出来事へと話が広がる引きも興味をかき立ててくれるところ。この先、二人がどのような事件に出会い、主人公にまつわる謎がどのように明かされていくのかと期待大。