CANAAN 第3話「阿断事」

カナンとマリアの出会いが回想されつつ、UAウィルスのもたらすもが明らかになったりして、設定面でいろいろと掘り下げられる話。
前回の超人的な運動能力を持つ老人に、今回の軟体少年、そしてカナンの人間を色付きで認識する共感覚・・・というかその痕跡までたどれるあたり共感覚以上のもののような気もしますが、とにかくそれらの能力がUAウィルスによるものであると。それを中心にこの物語が動いているということで、方向性が明確になった印象。
少年がパイプから出てくる様子はかなりのインパクトがありましたが、バトルでそれが生かされていなかったのがもったいなく。必要とあれば躊躇なく人を撃つカナンの姿をマリアに見せようとしていたらしいですが、その目的も謎ですよ。とりあえず、二人の間に距離を作ることにはなっていましたが。
マリアが少年に言われたとおり同じ言葉を繰り返すだけだった一方で、カナンは時間切れまでマリアを救おうとしていたのに、それを拒絶したことが、しばらく尾をひくことになるんでしょうか。
御法川にハッコーが接近するあたりも何か裏がありそうですが、とりあえず妖艶さと無邪気さが共存する彼女には、たいていの男は落ちちゃうだろうなと。セリフらしいセリフはないものの、能登麻美子の呼吸による演技はそそるものがありました。