君に届け 第6話「友達」

噂の件の解決編。多対一で取り囲まれてもなお自分のためではなく、あくまで吉田と矢野のために噂を取り消すように求める爽子の気持ちに二人が応えることで、すれ違いと噂の件が一挙に解決し、さらに自分の存在が周囲の人間の株を下げる件についても、それでも一緒にいたいという気持ちを爽子が伝えることによって、以前よりも絆が深まり一件落着。風早の言葉に支えられ最終的には吉田と矢野に助けられるものの、爽子自身も最後まで自分の気持ちを曲げることなく貫き、それが報われるのは感動的でした。
風早が安易に助けに入ったりせずに爽子自身が解決するべき問題として見守るあたり、その人間的な完成度の高さに感服しつつ、こんないいヤツにオレも応援してもらいたいなぁなどと思ってみたり。爽子と吉田&矢野の関係が上手く行きすぎた結果、自分が入り込む隙がなくなるあたりも、打算ではなく爽子のことを思っての行動ということで、いい人感を強めておりました。
シリアスに物語を盛り上げる一方で、噂の出所と言われた爽子が戸惑うところや、事態が落ち着いたあとの風早のように、絵を崩して力を抜く場面を入れるのは、見る側の力を適度に抜かせる演出といったところ。
噂については否定されたものの、その本当の出所については不明なままなのが気になるわけですが、最後に出てきた女の子が意味深なセリフを吐くあたり、彼女の関与が示唆している印象。風早につく悪い虫を追い払うために暗躍する、みたいな感じだったりするんでしょうか。