COBRA THE ANIMATION 第1話「シバの鍵」

最近では女の子のピンチに颯爽と現れて危機的状況を打開するコラ画像でよく知られている寺沢武一原作作品のアニメ化。昨年の夏に放送予定だったのが今にずれ込んだり、監督が出崎統から清水恵蔵に変更になったりするのが、制作側のゴタゴタがうかがえるところ。コブラというキャラクターが誕生してから30年たっているからというわけでもないんだろうけれども、全体的に時代を感じさせる作りで、いろいろと残念な出来でしたよ。
コブラが美女と出会うことで話がはじまるのは、まあテンプレだとしても、説明的なセリフ不自然でいちいち気になってしまったり、また緊迫感のある状況で発せられるスカしたセリフもスベリ気味で、余裕を感じさせると言うよりは脱力感を味あわされるというか。物語的な起伏にも乏しく、見た目にもいろいろと辛いところで、絵的な密度は低いのによく動くわけでもなく、要所要所で使われる三回パンや重厚なハーモニー処理がやたらと浮いていましたよ。
EDを松崎しげるが歌うのは、82年の劇場版でコブラを演じたことを受けての起用になるんでしょうかね。