『絶対少年』 第11話「泣き出しそうな田菜へ走れ」

ついに記憶を取り戻した歩なわけですが、歩と同じ服装で待ち続けたわっくんは健気ですな。回想シーンで母親と歩が乗ったタクシーを父親が見送る場面があったけど、あれは前に母親が電話で言ってた、父親が突然田菜で獣医をする事にしたっていうのに繋がるのか。それが原因で両親が離婚したんだろうし、わっくんと出会った夏のことは歩にとっては思い出したくない記憶だったんでしょうな。やっぱ伏線の張り方が上手いです。
歩に誘われて一緒に祭をまわるわっくんですが、他の人には姿が見えないようで。歩と美玖だけに見えるみたいだけど、この二人だけに見える理由はなんかあるんかなと疑問に思ったり。突然何かの異変に気付き、ここにいてはダメだと言うわっくん。どうやら地すべりが起こりそうだということで、町の人を逃がそうとするんですが、普通に言っても信じてもらえるわけもなく。ドッシルとシッシンに誘導してもらいたいと、わっくんに頼む歩なわけですが、交換条件として出されたのがずっと一緒に遊ぶことという。町の人の為にその条件を飲む歩。人の為に自分の不利益を省みないあたり、一話の頃と比べると大進歩なわけで、心なしかその顔も凛々しく見えるような気が。ただその時につぶやいた「それでもいいかな」という言葉が引っかかりますな。
その頃、田菜の里の猫達も異変に気付いて、祭の会場へと猫まっしぐら。犬のロクまで加わるのがなんかおかしかったり。何十匹という妖精と猫が一気に祭の会場に流れ込んでくるのは、なかなか迫力があって、猫の伝承とか今まで何気なく挿入されていた猫のカットは、これを見せるためだったんだなと少し感動しましたよ。
他にも拓馬と潮音の関係に決着がついたこととか、亮介の手伝う屋台を覗いたときのオカマの人の台詞が予想通りで笑えたこととか、やっぱり猫おどりはエロかったこととか、とても充実した話だったんですが、唯一心残りなのは、深山三姉妹の猫おどりが一部しか見れなかったことで。是非とも田菜編のラストにはフルバージョンを流してもらいたいところ。いや、もちろん歩がどうなっちゃうのかってのが一番重要な問題なんですが。