LEMON ANGEL PROJECT 第9話「哀愁のシンフォニー」

合宿話の後編。エリカと弟の血縁の秘密と、それを元に捏造記事を書くことでレモンエンジェルを陥れようとするフリーの記者、そしてプロデューサー片桐と早夜&智の不協和音と、前回の話で提示された問題を、今回の話ですべてキレイに解決してくれました。
エリカと弟の血縁については、弟が既に真実を知っていたことが明らかに。捏造記事については、マネージャー達の説得工作と片桐の実力行使で表に出ることなく消滅。片桐と智&早夜の不協和音については、片桐が過去を明かして、彼女達を思ってこその特訓であることが分かって解消。と以上のようになったわけですが、フリーの記者が捏造記事を書く動機が片桐に対する復讐だったり、片桐がエリカを助けに来たことが彼と智&早夜が関係を改善するきっかけになっていたりと、それぞれの出来事が相互に関係しあってストーリーをまとめていたのが見事でしたよ。エリカ弟が血が繋がってないことを既に知っていたのは、ちょっと拍子抜けな気もしたけど、彼自身が言っていたとおり、血の繋がりなんかなくても強い絆で結ばれてるってことなんでしょう。
ほとんど話に絡まなかったみると冬美も、最後の脱退問題の席で自分達もやめると言い出したり、何気に美希がハッキングしてフリーの記者のデータを消していたりと、事件を通して、それぞれの登場人物が、レモンエンジェルプロジェクトが成功することを願い、それを実現する為に、まとまったことを感じさせるエピソードでした。正直今回が最終回でいいよ、とか思えるくらいよくできた話で、この後の話が蛇足にならなきゃいいけど、とか思いましたよ。
回想シーンの幼エリカあたりの作画は良かったけど、他はまあ良くもなければ悪くもなく。美希の崩し顔と、人生の一大事って時にスタジオの名前を聞き忘れるエリカの天然ボケに笑っちゃったりしたんだけど、エリカが回転しながら奈落の底に落ちていくという、ベタな心理描写はマジなのかネタなのか判断に苦しむところ。