地獄少女 第二十五話「地獄少女」

あいの過去編。人身御供に選ばれ死ぬはずだった彼女と仙太郎との隠遁生活が、ささやかな幸福を感じさせ、それが発覚し仙太郎自身の手で生き埋めにされるという流れは、彼女が強い恨みを持つことに説得力を与えておりました。埋められる瞬間の「恨んでやる」という能登麻美子の演技が怖すぎです。生き埋めから復活するのは、死んだ蝶を生き返らせたという彼女の力と関係しているんだろうけど、地獄少女となって復讐代行をするようになった理由はよく分からなくて、随所に現れる三つ目模様の蜘蛛が何か関係してるんかな、と。
ちょっと気になったのが作中の時間の経過が不明瞭だったことで、生き埋めの時の6年間云々のセリフを聞いたときは、そんなに時間が経っていたのかと。まあ良く考えてみれば、7歳の女の子の水浴びで仙太郎が赤面するはずもないので、それなりに時間が経過しているのは明らかなんですが。
これまでは受けた依頼を淡々とこなしてるだけで、まるで人形のような感じだった閻魔あいを、前回と今回とたった2話でキャラを掘り下げて物語の中心に持ってくる展開は見事。わらじを作る父親といったさりげない場面で、運命共同体としての村を描いていたのも印象的でした。
次回はついに最終回ということで、つぐみの手に藁人形が渡るようですが、あいの行く末とか復讐の是非についてとか、どういう結末を迎えるのか気になるところですよ。