ハチミツとクローバー2 chapter.9

はぐの看病をする花本先生がすごいなと。あの状況にあって、ひたすら冷静にはぐを見守り、ストレスで自分を傷つける彼女のために右手を差し出すところが。はぐのために尽くす様子を、花本先生自身の言葉で語らせずに、竹本の視点からの描写を淡々と重ねていくことで、その決意の固さを見せると同時に他の人間の入り込めない二人の絆の強さを感じさせる作りになっておりました。
山田がはぐの力になることを選ぶ一方で、今後の人生とはぐを秤にかけて自分の無力さを痛感し、はぐの側にいたいという気持ちが身勝手なものであることに気付く竹本は辛いところ。
あいかわらず重い展開が続くけれど、座り込んでいた森田兄が再び歩き始める姿が、確実に物語が動いていることを象徴しているようでした。