あさっての方向。 第1話「願い石」

説明的なセリフや踏み込んだ内面描写ではなく、さりげない言葉や表情でキャラクターや人間関係見せる落ち着いた雰囲気。眼鏡のお姉さんが、リボンを結んだ主人公の妹に対して「子供っぽい」と誉める場面は、言葉の裏に流れるドロドロした感情が滲み出ていてゾクッと来るものが。
冒頭の3人が出会った願い石の場面での願い事が、最後の場面で現実となるのは、今までの日常的な展開をひっくり返す驚きが感じられると同時に、そこに至るまでのキャラクターの描写のおかげでなるほどと納得できるものになっていて感心。一度雲に隠れた月が、再び現れて主人公たちを照らすことで、3人の新しい関係がはじまったことし示唆するのが印象的でした。