金色のコルダ 第23話「俺たちのカデンツァ」

行きつけの楽器店を中心に登場人物たちの過去が明らかに。月森と土浦のライバル関係が小学生の時からのものだったことが分かるあたりは浅からぬ因縁が感じられるわけですが、土浦が人前でピアノを弾くことをやめたせいで、一度は途切れたその関係が日野によって再び繋がるあたりや、「怖くないのか」と日野に尋ねた月森が手の震えで彼女の本心を知り、逃げるのをやめて母親の依頼にこたえて演奏を決意するところは、彼女中心とした出会いによって、それぞれの登場人物が成長している事が分かる描写となっておりました。既に何度か同じような描写が繰り返されているんだけれど、彼女が魔法のバイオリンを失ったことによって、より重みが増している印象。
特に驚くような出来事があるわけじゃなくて、作画も危うかったりもしたんだけれど、些細な出来事を通してそれぞれの登場人物たちの音楽に対する思いみたいなのが現れていて、落ち着いた雰囲気のいい話でしたよ。発掘されたテープに対する金森先生の反応や、ラストの土浦の日野に対する思わせぶりなセリフも気になるところ。