ときめきメモリアル Only Love 第25話「ときめきの願い」

後半に入ってからの主人公が天宮一直線という感じだったので、最後に彼女とくっつくのは納得できる範囲なんだけれど、それにしてもつかさと弥生を振る場面を省略しちゃうのはどうなんだろうなと。クライマックスを前に辛い場面を入れても盛り上がらないという判断なのかもしれないけれど、作る側が辛い描写から逃げていたら「自分から逃げるな」という犬飼君の言葉が全然生きてこないような気が。天宮の告白は、自分の気持ちをさらけ出すということで、これをクライマックスに持ってくるあたり、実はこのアニメは、お高くまとまっていた女の子が恋を通して自分に素直になるという物語だったんだなぁと思わせるものでした。メアドを交換するだけでキスすらしないラブシーンというのはある意味斬新。
主人公の転校先がきらめき高校とおぼしき学校で、見覚えのある後ろ姿が並んでいたのは、初代のときメモをやりこんだ者としてはうれしい小ネタ。でも天宮が主人公とメールのやりとりで思いを募らせるだけというのは、なんというか彼に縛られているような不健康な感じがしてしまって、彼に振られたつかさや弥生の方が未来が開けているように思えてしまうのは、ラブコメのラストとしてどうにもスッキリしないものがありました。あと、ひよこが強すぎで、つむぎの高校最強を誇る彼女こそ、伝説として語り継がれるべきなんじゃないかなと思いましたよ。
全体を通しては、作画が安定していてサービスがふんだんにあったことがうれしく、いかにも学園モノといったバカバカしいノリが面白かったですよ。主人公を巡る四角関係もそれなりにヤキモキさせてくれるもので、なかなか楽しめたリーズではありました。