武装錬金 第26話「ピリオド」

大団円。白い核金を完成させるパピヨンの執念が明らかになるところから、月面での発光、そして斗貴子をはじめとする戦団のメンバーたちが彼を迎えに行くという勢いのある展開で大変盛り上がりましたよ。マスターバロンを打ち上げるというアイデアも、意外性があってそう来たかとニヤリとさせるものでした。
カズキの希望が、ついには復讐に囚われたヴィクターさえも動かして仲間たちの元へ帰る場面は感動的。ヴィクターが何故変わったのかを、もう少し順を追って見たかったような気もするけれど、絶望は希望にかなわないという言葉が、彼の変化とこの物語のすべてを語っていると思えるものとなっているので、これでいいんだろうなと。カズキとパピヨンの決着もこの作品らしい締め方で、安易に敵を倒すのではない方法で話をまとめるのは感心しました。
EDテーマに乗せて日常の世界に戻った登場人物たちのセリフをふきだしで見せる、漫画とアニメを折衷したような表現が面白かったです。
・まとめ
「最後まで貫き通した信念に偽りなどない」というブラボーの言葉通りに、カズキが自分の道を貫く姿には熱いものがあって少年漫画の王道といえる作品でした。原作が完結しているので間延びする展開や冗長なオリジナルや、後は原作を読んでね的な尻切れな終わり方でもなく、むしろ詰め込みすぎが気になるくらいで、原作物のアニメ化としては理想的な作品だったんじゃないでしょうか。やっぱりキッチリと結末を見せてくれる作品は、見ていて気持ちがいいもんだなと思いました。