sola 第7話「ハイイロノヨル」

茉莉との思い出の場所めぐりから日常を描く食事の場面そして蒼乃とのデートと、主人公が茉莉がいなくなったことを受け入れる過程を落ち着いた雰囲気で見せておいてから、彼女と再会し予想外の行動に至る終盤が驚きの急展開。毎回のことながら物語の緩急のつけ方が巧みで感心させられますよ。
前回の折り紙のカエルや蒼乃と茉莉の会話からすると、主人公が蒼乃によって生かされているらしいんだけれど、茉莉を傷つけるという行動が蒼乃の意思によるものかどうかが気になるところ。コンビニで茉莉と再会するのには、正直まだいたんかいという気もしましたが、ゴスロリの女の子の面倒をみていたところをみると、残らなければならない理由があるようで彼女を通しての剛史との関わりを深めていくことを予感させるものとなっておりました。
トマト汁粉の自販機の撤去や解体の進む教会は茉莉の不在を印象付ける演出で、ロープウェイにおける姉と前に出かけた時の記憶を持たない主人公の様子が、彼を取り巻く日常というか彼という存在そのものがかりそめであることを仄めかす不安感を煽る描写。鏡の前で蒼乃が髪型を変えていく場面が楽しく、キュウリのぬか漬けを噛む音をはじめチョップやローキックのSEもいい仕事でしたよ。