怪物王女 第10話「追憶王女」

記憶を捏造された人造人間の末路が切なく、このアニメにしては珍しくしんみりとさせるエピソードでしたよ。姫の兄のやっていることはあいかわらず杜撰で、作中で令裡のツッコミが入るくらいなんだけれど、彼の語る美学云々が、人造人間の記憶をわざわざ海と貝殻の演出まで沿えて作り出すことであることを考えると、かなりいやらしい人物である事が分かって、ようやく悪役としてキャラが立って来た印象。
貝殻を耳に当てるフランドルと二人が水をやっていた花を見せるラストシーンは、悪意を持って作られたかりそめの存在でも、何かしら残すものがあるということで救い感じさせるものでした。