ヒロイック・エイジ 第12話「破滅の炬火」

兄王子二人がやらかしてくれましたよ。あまりの浅はかさにけっこう本気でイライラさせられるんだけれども、木星の崩壊と艦隊の壊滅という物語における転換点となる出来事を招いたわけで、ある意味期待通りの大活躍。あとはどこまで落ちていくかが見所になるんだろうけれど、すでにクーデターのお膳立てが整っていたりして、後はディアネイラの決心を待つだけというところでしょうか。敵にまで同情されるエイジが哀れで、そこまでして契約に従う彼の行動原理が気になるところで、ディアネイラをはじめとするアルゴノートのクルーのためでもあるんだろうけれど、それ以外にも何かありそうな気がしてきましたよ。
戦闘の方は、両艦隊の勢力がこれまでにない密度で配置されていて、CGを効果的に使用したものとなっており、特に銅の種族の物量は圧巻。虫たちがベルクロスに取り付こうとするところやそれをなぎ払う場面、そしてビームの斉射といったところもかなりの迫力が。木星に衛星を落とし、その爆風で殲滅を図る人類に対して、銀の種族がそれを押し戻して逆に人類に対する攻撃とする展開は、映像の力とあいまって痺れるものがありましたよ。
人類対銀の種族の総力戦ということでシリーズの折り返しに相応しい盛り上がり。戦闘の結果は悲惨なものになりそうですが、ディアネイラの元での人類の巻き返しを予感させるのが、期待を持たせてくれるところ。あと女性キャラの作画が、いつも以上に身体のラインを強調したものとなって、シリアスな話なのにちょっと意識がそれてみたり。