シグルイ 第3話「鎌鼬」

「ぬふぅ」を誤魔化したりせずにちゃんと見せてくれるあたりに、アニメ版のスタッフのやる気が感じられる作り。
虎眼流の跡目を決めるために、藤木と伊良子に舟木兄弟の首を取らせるという話で、高弟たちが話合いで言っていたように筋が通らないんだけれど、それを自覚しながらも師匠の命令とあれば実行してしまうという虎眼流一派、というか武家社会の異常性(まあ現代人から見てですが)が際立っておりました。帰り道で伊良子が戻したのは、その筋の通らなさを受け入れられずに無理をしていたことが伺えるものとなっていて、才能に恵まれながらも脆さを持った人物として描かれていたように思いましたよ。
今回も大筋は原作と同じなんだけれど、峠の石について地の文で入る解説をセリフで説明したり、刀を構える舟木兄弟の説明をあえて省いて絵で見せたりする微妙な改変が興味深いところ。最小の斬撃で敵を倒すという「流れ」は、やっぱりかっこいいなと。