おおきく振りかぶって 第24話「決着」

なかなかに盛り上がる決着でしたよ。中学時代を思い出して弱気になる三橋をバックを守るチームメイトたちが励まし、最後はその言葉どおりに守備で試合を決めるという熱い展開。イマイチぱっとしなかった花井にバックホームを決めさせて、花を持たせるのも心憎い演出でした。
試合後の描写が、勝った西浦よりも負けた桐青側に重点が置かれていたのが印象的で、キャプテンがお守りを見て応援してくれた家族の言葉を思い出すところや投手と抱き合って泣くところは、見ているこちら側にもこみ上げてくるものが。彼らの夏はこれで終わりだからというのもあるんだろうけれど、主役側だけでなく相手側の選手たちに対する作り手の愛情が感じられると同時に、負けた姿をしっかりと見せるのがけっこうシビアな気もしましたよ。桐青のキャプテンから千羽鶴と共に送られる言葉は、爽やか過ぎてちょっとクサかったりもしましたが、充血した目を見て勝ったことを確認する花井の独白に実感が込められていて、速攻でダウンする三橋や田島に聞きたい事がありすぎてメルアドを教えて貰うのが精一杯の桐青の控え捕手といったコミカルな場面を入れて話を締めるのも良かったですよ。
桐青の3番がバッターボックスに入るまでをバットと足元を見る彼の視点から見せるところや、最後に花井が投げたボールを追うように画面を動かすところ等々、ふんだんに盛り込まれるアニメならではの映像が臨場感を与えるものとなっておりました。