もえたん 12話「スキップ!」

みんなで大学に合格しましたということで、英語の参考書を題材にしたアニメらしい締め方でしたよ。いんくだけではなく、受験を控えた友人たちをはじめレギュラーの登場人物たちの全員の姿を見せるという、作り手の登場人物たちに対する愛を感じる作りとなっいたわけですが、特にすみの描写には力が入っていて彼女が主人公であるかのような扱い。多彩な変化を見せるアホ毛が楽しく、変身を覗くかーくんに対して発せられる言葉にはなかなか来るものがありました。あの姿で普通に馴染んでいるあーくんや、彼と親父の本編とは全く関係のない時代錯誤なエピソードがくだらなすぎて笑ってしまって、とってつけたように登場する新魔法少女も、これからもこの世界ではバカバカしい日常が続くんだろうなぁと思えるものになっていて良かったですよ。
・まとめ
魔法少女ものと言えば、ヒロインが最後に魔法を失ってちょっぴり成長するという話が定番なわけだけれども、このアニメも最後は本人の力で受験をしたりして、一応その流れは汲んでいる模様。シリーズ全体に渡ってくだらないギャグとサービスに溢れていて、アリスの心の闇が魔法王国の危機を招いたみたいな話でも湿っぽくならないのが徹底しておりました。作り手の視聴者を楽しませようという気持ちが現れていて、何か心に残るというわけでもないけれど、気軽に楽しむ事のできるアニメでしたよ。
全体を通して作画は安定していたわけですが、3話に予定されていた話を、作画的な問題で放送を先送りした挙句に、それでもどうにもならないので総集編に差し替えという判断は賛否の分かれるところかなと。個人的には、こういうサービスが売りのひとつのアニメを酷い作画で見せられるくらいなら、はじめからなかったことにしてくれた方が良かったりしますが。