げんしけん2 第4話「デキテンデスカ？」

原作者である木尾士目自身の脚本によって、田中と大野さんがお付き合いをするまでを描くアニメのオリジナルエピソード。原作ではいつの間にかくっついてたりして、詳しく描かれていなかった部分をアニメで見せてくれたわけですが、田中の、自分に自信が持てずに大野さんに気持ちを告げられない様子が生々しくて、突き刺さるようなイタさを感じながらも、大野が彼を受け入れる場面にはちょっと甘酸っぱい気持ちになったりもしましたよ。エロゲをダシに使うあたりはオタクを題材にした作品らしく、大野の作戦勝ちといったところ。二人がキスをする場面は妙に音が生々しくて生理的にくるものがありました。
田中が久我山に相談するする場面は、二人がこういったプライベートな話ができる仲であることが分かって原作とはまた違った趣に。田中と大野の微妙な関係を公にして話を進めたりして、朽木の空気の読めなさが珍しくプラスに働いていたのが印象的で、ED前でティッシュを見せた後の笹原の爽やかな表情が意味深なオチでしたよ。
オタクがリアル女性に対して抱いている恐れとそれを乗り越えるまでを描くということで、原作者の持ち味である丁寧な心理描写が光るエピソードとなっておりました。