ef - a tale of memories. 第4話「honesty」

紘とみやこ、蓮治と千尋の関係がさらに深まっていく話。
紘が漫画家となったことについて責任を感じている景と、回想によって描かれるかつての彼女と同じように素直に彼の作品を褒めるみやこを対比することで、距離を縮めていくみやこと反対に疎外されていく景と、それぞれに変化していく紘との関係が浮き彫りに。対照的な料理の腕前がそのまま紘への気持ちの表し方の巧拙を反映するものとなっていて、モノトーンの画面で語られる世界に足りない色云々という紘の独白の直後に、みやこが訪れて画面がアニメらしい鮮やかな色使いへと変わるのが、彼にとって足りないものが何であるかを表す演出となっておりました。
千尋の夢を手伝いたいという蓮治の何度拒絶されても食い下がる様子や、終盤のキスをしたい云々という言葉が、彼女に対する想いの強さを感じさせるもので、その愚直さがまぶしく思えましたよ。第2話で記憶障害が明かされた時と同じように、海辺に立つ二人をロングショットで見せる画面が印象的でした。
元映研の彼については、あまり出番がなかったけれど、再び景を見かけたことで目標が定まり、景と彼との関係が動きはじめるといったところでしょうか。
EDが新バージョンに。シルエットや幾何学的なモチーフを使うあたりは、おなじみの作りとなっているわけですが、ひたすらに走り続ける景の姿が彼女のキャラクターを印象付けるものとなっていて、ED後に描かれる落ち込んだところから、彼女が立ち直ることを予感させるものでした。