みなみけ 第8話「ほさか」

黙っていればカッコよく、短期間で相当な料理の腕前を身につけるといった基本スペックの高さを誇りながらも、妄想癖と脱衣癖のおかげですべてが台無しな保坂先輩がメイン。春香のために料理を極めたのに彼自身の中に存在するよく分からない基準によって、一度も食べさせることなく終わるズレた感じが面白かったですよ。
カラスを白くする云々のところで建築中のビルで指揮をする意味の分からない妄想におけるダイナミックなカメラワークや、パスタをゆでるイメージトレーニングがよく動くあたりが、無駄に力が入った作りになっていて笑わせてもらいました。すでに彼のテーマ曲となった感のあるチャイコフスキーの弦楽セレナードもいい味を出していましたよ。終わり際の半裸でタラを抱きしめるという絵面が強烈。彼が見送ったスキヤキ用の肉を春香が買っていくあたりが、熱い想いにも関わらず、まだ話しかけることすら出来ない保坂の空回り振りを象徴しているようでした。
フーセンガムを膨らまそうとする夏奈の顔芸が楽しく、ご飯を炊き忘れた挙句に炊かなくてもいいときに用意をする噛み合わなさが保坂とダブりつつも、千秋にボコられる様はちょっと哀れ。