みなみけ 第11話「となりの南さん」

もうひとつの南家を描きつつ春香が素の姿を垣間見せる話。男装の女の子に続いて、子分気質の三男に不良で純情一直線な次男と男ばかりの南家の方も個性的な人物ぞろい。番長に追いかけまわされたりグーで殴られたりと、女だらけの南家と関わることで、彼らもまた大変な目に合うわけですが、その見返りを考えるとそれはそれでちょっとうらやましかったりもしましたよ。特に春香の胸と縁のある次男とか。
着衣の状況から、春香の心理を夏奈が読み解くあたりはなかなか鋭い洞察力で、海に行った回での姉妹が全員自分と同じキャラだったらのネタと繋がっているのが面白いところ。千秋が小石を蹴るエピソードは、いろいろとひねくれている彼女にも歳相応な子供らしさが感じられるものとなっていたんだけれども、同時に絶対領域周りのギリギリな描写にフェティッシュなこだわりが感じられるものとなっておりました。カーブミラーに姿を写したりやアパートの一室から見下ろしたり歩道橋を渡る様子を真上から捕らえたりする凝ったカットの数々、そして他愛のない話に興じる主婦や公園で遊ぶ子供たちと町の情景をさりげなく取り込んでいたのが印象的でした。