true tears 第4話「はい、ぱちぱちってして」

比呂美に対する主人公の、主人公に対する愛子のと、かけ違えられたボタンのようにズレた想いの連鎖が浮かび上がる話。かみ合わない気持ちというラブコメの基本どおりの人間関係だったりするわけですが、これまでの人物を少しずつ掘り下げる描写のおかげで普通に感情移入してしまってやきもきしてみたり。
噴水で主人公の目を洗ったりして乃絵の電波な行動はあいかわらずなんだけれども、祖母に関する回想おかげで、空にこだわる理由をはじめとしてその行動に彼女なりの整合性がとれているらしいことが明らかに。トリのエサを食べるところのリアクションがかわいらしく、一緒にいるのに一方通行な感じだった主人公との関係が少しは通じ合うようになってきたのと合わせて、見る側としても彼女に親しみが感じられるものとなっておりました。アニメの人物にマンガみたいと言わせるのがいろいろと複雑だったりするわけですが、同時に主人公と比呂美の距離が少し縮まるという重要な場面だったりするのが面白かったですよ。主人公と二人になるために小さな嘘をついたり、彼がたまたま手にとっただけの服を買ったりする愛子はいじらしくもちょっと切なく。
乃絵の兄への気持ちを語る比呂美の不自然なテンションや愛子が三代吉と無理をして付き合っている様子、乃絵の兄から乃絵と付き合うように頼まれる主人公と、ややこしく絡み合う人間関係や本命がいつつも控えの方も気になるみたいな登場人物たちの行動がもどかしくも楽しいところ。