紅 kure-nai 第12話「われ存在り」

紫が自分の生きる道を見出す最終回。真九郎に頼って外に出ることをよしとせずに自分の生まれを受け入れ、それと戦うことを選ぶということで、メッセージ性の強い終わり方となっておりました。お姫様を救い出してハッピーエンド的なものを期待していると物足りない感じもしなくもないけれど、これはこれで筋の通っていて、真九郎との出会いが紫を大きく変えたことを印象付ける結末となっていました。ただちょっと紫の精神年齢が高すぎるような気もして、作り手の主張優先で無理をさせられてるような気もしてしまいましたが、まああの環境で育ったらああもなるのかなと納得することにしましたよ。
真九郎と弥生の動きがシンクロするところは熱いものがありましたが、前回ボロボロに負けた割にはアッサリと勝ってしまってバトル的な盛り上がりは少なく。紫の父親が、真九郎たちの説得を受けて紫の望みを受け入れるまでの考え方の変化も分かりにくかったように思いました。
シリーズを通しては、前半での紫の細かい仕草を見せる作画やそれを通して描かれる真九郎との交流が印象的でしたよ。真九郎をとりまく個性豊かな女性たちが魅力的でしたが、紅華たちを除いて後半でほとんど活躍がなくて、1クールで全員に見せ場を用意するのは難しいんだろうなぁとは思いつつももったいなかったです。