「紅」

紅 kure-nai 第12話「われ存在り」

紫が自分の生きる道を見出す最終回。真九郎に頼って外に出ることをよしとせずに自分の生まれを受け入れ、それと戦うことを選ぶということで、メッセージ性の強い終わり方となっておりました。お姫様を救い出してハッピーエンド的なものを期待していると物足…

紅 kure-nai 第11話「われ思考う」

九鳳院の屋敷に潜入の巻。パーキングエリアでカレーを食べてる時のテンションと、いざ潜入という時のテンションがほとんど変わらないあたりに飄々とした味わいがあるんだけれども、まあアパートを出るときには既に決意が固まっているわけで、突入するからと…

紅 kure-nai 第10話「慣れの恐怖」

紫を失い腑抜けた真九郎の姿を描くわけですが、失意に打ちのめされるというよりは単なる仕事上の失敗として受け入れようと勤めて平静を装うといった様子がかえって痛々しく。そんな彼が復活するまでを描くということで展開的には予定通りといったところなん…

紅 kure-nai 第9話「貴方と私と」

狙われているのが分かっているのに五月雨荘に戻ってみたり、肘から例の物を出さずに一方的にボコられるだけだったりと、真九郎のやっていることがよく分からなかったりもするんだけれども、どちらも紫との絆の強さにその原因があるということでいいんでしょ…

紅 kure-nai 第8話「自愛と臆病と」

七五三のお祝いをする紫の元に忍び寄る九鳳院の魔の手ということで、紫と真九郎に先行きに暗雲が立ち込める話。 神社での五月雨荘の住人たちとのやりとりは、これから予想される厳しい展開を前にして最後の平和なひと時といったところ。帰宅途中での胸の大き…

紅 kure-nai 第7話「女」

一見本筋とは関係なさそうな環の失恋が橋渡しとなって、紫の母親が自ら死を選んだ動機や紅香が紫を連れ出した理由が明らかに。しきたりに縛られた母親が死を選ぶことでしか自由を得られなかったことを受けて、紫には自由を与えようとしているといったところ…

紅 kure-nai 第6話「貴方の頭上に光が輝くでしょう」

登場人物たちがミュージカルの練習をはじめるということで、これまでの展開からズレた遊び心のある話となっているんだけれども、作りの方はあいかわらず丁寧で、バカなことに全力を尽くす姿勢には、笑いながらも感心してみたり。 ヒロイン候補が二人揃って音…

紅 kure-nai 第5話「望み」

稽古やその後の会話を通して真九郎の目指すところが描かれるといったところで、心の強さを手に入れたいと語る彼の純粋さや、それを見守る夕乃と師匠の様子が気持ちのいい話となっておりました。 歴史の中で暗躍してきたみたいな崩月流の設定は、自然な日常描…

紅 kure-nai 第4話「才物」

修行したら肘から刃が出るようになるってどんな武術だよとか思いつつ、ここまで引っ張った割には地味めな設定なのが意外でもあり。刃が皮膚を突き破って出てくるあたりは、使用者自身も傷つけるみたいな力の危険性を予感させるといったところでしょうか。 真…

紅 kure-nai 第3話「偽者の顔」

紫が真九郎の通う学校にやってきてひと騒動。野球部員との通じているようで全然噛み合ってない会話や人体模型に対するリアクションといった紫のズレた感じが楽しいものでしたが、同時に、仕事として預かっていることを強調する真九郎の言葉に傷ついたり、電…

紅 kure-nai 第2話「溝と流れと」

プレスコによる声の演技に加えて、紫の仕草を丁寧に描く作画のおかげで、全編に渡って何とも言えない生っぽい雰囲気が出ていましたよ。特に服を着たり脱いだりする時のもたつく感じに特に力が入っていた印象。 いろいろとあけっぴろげな入浴の場面には、この…

紅 kure-nai 第1話

高校生の主人公が裏社会の怪しげな仕事に手を染めていたり、家のしきたりで外の世界を知らずに育った女の子が出てきたりと、フィクションとしてはよくありつつも、あまり現実味のない設定だったりするわけですが、作品から漂ってくる濃密な空気感みたいなの…