紅 kure-nai 第7話「女」

一見本筋とは関係なさそうな環の失恋が橋渡しとなって、紫の母親が自ら死を選んだ動機や紅香が紫を連れ出した理由が明らかに。しきたりに縛られた母親が死を選ぶことでしか自由を得られなかったことを受けて、紫には自由を与えようとしているといったところですが、環によって語られる女が強く生きることの難しさとが前フリとなって、紫やその母親のように特殊な状況におかれた人物の問題としてではなく、自分らしく生きることの難しさという点が強調されて、視聴者としても共感できるものとして描かれておりました。
紫の中で夕乃が完全に悪い女となっているのがおかしいんだけれども、同じように格式のある家に生まれながら、天然の力で少なくとも表面的には自由に生きているように見える彼女が警戒されるのも無理はないところかなと。
紫の行方を聞き出そうとする真九郎に対する闇絵の煙に巻くようなセリフや、真九郎を心配しながらもちょっとズレている紫とのやりとりに独特のテンポがあるのが面白く、プレスコの威力を再確認。
テーマがより明確となり、紫の所在が父親の知るところとなって終盤に向けて話が大きく動きはじめた模様。