図書館戦争 第12話「図書館ハ誰ガタメニ」

堂上が無気力になっていたり、司令が辞任したり、図書隊に対して世論の逆風が吹いたりと話をまとめるための最終回的なイベントがてんこ盛り。それぞれが主人公である笠原という人物の恋と成長を描くためには意味のある出来事となってはいるんだけれども、それを優先するためにいろいろと無理が生じているように思いましたよ。特にTVでコメントを求められた笠原が、図書館側にも法律の後ろ盾があるといいながら「無法でたくさんだ」と啖呵を切るあたりは、正直何が言いたいのかよく分かりませんでした。図書隊内部の権力抗争や手塚兄の件も笠原をはじめとするメインの登場人物たちと関係のないところでまとまっていてしかもセリフで説明されるだけなので、どうにもスッキリしないものが残りましたよ。
シリーズを通して見れば、笠原という女の子の恋と成長の物語として一貫していて、その点については破綻はしていないと思うんだけれども、検閲をめぐって銃撃戦が行われるという舞台設定が最後まで消化しきれてなくて居心地の悪さが残ってしまいました。