ブラスレイター 第13話「遠い記憶」

ジョセフが自らの過去を語る陰々滅々とした話。前回の全滅に続いて今回と気が滅入る一方で菓子パンのエピソードにはいたたまれないものがありました。移民という身の上からいわれなき差別を受けるあたりはマレクと重なるわけですが、彼のように復讐に手を染めることなく、ひたすら耐える姿はジョセフの意思の強さを描いていましたよ。
ジョセフを導きながらも祈ることしか出来なかった神父の死と入れ代わりに、ザーギンが困窮する人々を救う力を持って現れるのが、彼の大きな転機を予感させるものとなっておりました。
今のところ、虐げられる側については身を切るような描写で重く見せているわけですが、虐げる側については、単に気に入らないからみたいに描かれているのが薄っぺらい印象。世界の理不尽さが、主人公に直接作用していることを見せたいんだと思いますが。