乃木坂春香の秘密 第6話「なつこみです・・・」

イムリーなコミケネタ。
ここでも初々しいままの二人が微笑ましかったりもするわけですが、春香がコスプレイヤーと間違われる場面でのカメコの扱いにどうにも引っかかるものを感じたので、それについて考えてみることに。カメコを自分勝手で失礼な人たちとして描いておいて、それについて何もフォローを入れない展開は、フィクションの中の出来事とはいえ、ちょっと酷いんじゃないかと思えたので。
春香が過去に迫害されていたときの、迫害する側の描写もそうだけれども、この作品で悪意を持って登場する人物たちが、いかにもなステレオタイプな存在として偏見を助長するかのように描かれているのは、激しく違和感があるもので、オタクであるというだけで差別されていた彼女を悲劇のヒロインとする一方で、彼女に敵対する存在を偏見に満ちた描写で描くのは、いくらメインキャラクターが優遇されるといっても限度あるというか。
差別される存在を肯定的に見せるために別の存在を差別的に描くのが安易で、日常的な経験から偏見を身近な問題として感じているオタクに向けてオタクを題材として作られた作品で、こういった安っぽいな手法を用いるのはいくらなんでも無神経すぎるんじゃないのかと思えて、仲睦まじい二人を眺めてニヤニヤする気持ちも冷めてしまいましたよ。