テレパシー少女 蘭 第8話「蘭のなかよし大作戦」

友達の女の子が転校していくのに素直にお別れを言えない男の子を、蘭たちがサポートする話。題材的にはよくあるものだったりするわけですが、女の子に勇気を与えた男の子の行動が、手紙を通して彼に返されて、彼もまた自分のやるべきことに気づくのということで、なかなかいい話でしたよ。
ぬいぐるみを通して男の子を説得しようとする場面で、彼の煮え切らない態度に業を煮やした翠が割り込んで本音をぶちまけるあたりは、気持ちを素直に表さない男の子への苛立ちと同時に、蘭と出会って変わった彼女の気持ちがよく表れていて、これまでの積み重ねが生かされていた印象。留衣が蘭の気持ちを察して彼女の後押しをするあたりも、蘭のことをよく理解していることが伝わるものでした。
翠が登校日をすっぽかして手羽先の大食いコンテストに参加するのは、意味がよく分からなかったりもしましたが、まあ作中で蘭との漫才のネタにするための前フリだったりするのかなと。オカルトマニアの男の子が、蘭の手助けに気づきながらも、マイク云々とか妙に合理的な解釈をするオチもいい味を出していましたよ。蘭が翠のリアクションを想像するカットで、スルメか何かをほおばっているのは何気にヒドイ気もしますが、見ている側としても妙に納得するものがあって、それだけ彼女のことを理解しているということなんでしょうかね。。
そういった細かいネタも含めて全体的に丁寧に作られていて、思春期に入りたての男の子と女の子の微妙な感情も感じられるものとなっておりました。