無限の住人 BLADE OF THE IMMORTAL 第4話「天才」

絵師にして公儀の隠密である宗理との対比を通して万次が人を斬る理由に迫る話。
宗理が画面の手前に座り、半分開いた障子の間から万次たちと逸刀流の一団との斬り合いを見せる場面がシュールな味わい。命をかけた闘いよりも絵を描く事の方が大事だと言わんばかりで、芸術のために隠密になり人を斬るのもいとわない宗理という人物の絵にかけるきちがいじみた情熱を感じさせる演出となっておりました。別れ際の万次との会話で人を斬るのも芸術とつぶやくあたりは、特に義理もないのに凜の仇討ちを手助けする彼の行動に、自分の絵に対する情熱と同じものを感じ取ったからでしょうか。
独特なモラルをもった敵役が強いインパクトを与える作品ですが、主人公を含む味方となる人物も壊れた人物ばかりということで、常識を逸脱するおもしろさがあるように思いました。