コードギアス 反逆のルルーシュR2 第21話「ラグナレク の 接続」

これまでルルーシュのやってきたことが、茶番であったことが明かされる大どんでん返しの巻。
考えてみれば、彼の目的のひとつであった母親の死の真相を探ることが、母親の精神が生きていたことで、すでに無意味なこととなっていたわけで予兆はあったんだけれども、それでも驚愕の展開の連続でその強引さに半ば呆れながらも先の読めなさにワクワクしたりもしましたよ。
集合的無意識にギアスをかけるというのは無理のある勝利でしたが、右目にも紋章が出てきてギアスがパワーアップしたようなので、もう何でもアリなのかなと。体の消え始めた皇帝がルルーシュに飛びかかる様子がジェット噴射で飛んでるように見えたり、玉座の場面でスザクが飛び降りてくるあたりはネタ度が高くて楽しい場面で、スザクと手を組みルルーシュが皇帝となるのも意外性がある展開。物語の整合性よりも勢いを優先した作りになっておりました。
両親による集合的無意識を繋いでやさしい世界を作るという計画は、エヴァンゲリオン人類補完計画を思い出させるもので、主人公がそれを全否定して潰えさせるのは、エヴァやそれ以降の類似の作品でも行われてきたおなじみの展開といったところ。
ただこれまでの作品では、意識を繋いでみんなで幸せになることを否定した後どうするのかという点にまで踏み込んだものはなく、現実を受け入れるみたいな話を異口同音に繰り返しているわけで、新しい価値観を提示することの難しさからすると無理もないところではありますが、さすがにもういいだろうと思うのも事実なわけで。
従来の作品におけるクライマックスである意識の融合の否定を残り4話という早い段階で持って来たことからすると、この作品ではその先にまで踏み込んでくれそうな予感。とにかく勢いのある展開が何かをやってくれるんじゃないかと思わせるところで、ブリタニアの皇帝に即位し大きな力を得たルルーシュを通して、その新しい何かを見せてくれるんじゃないだろうかと少し過大な期待を抱いてみたり。