ひだまりスケッチ×365 第10話「まーるニンジン」

粘土による靴作りから、ゆのの両親の来訪へと話が展開されて、なんでそこからここに話が繋がるんだよ的な意外さがあるわけですが、普段ひだまり荘でダベっている描写ばかりなので、両親の登場に合わせて視聴者にも勉学に励んでいる様子を確認するという意味があるのかなと。他にも、一見関係なさそうな話の繋がりにもいろいろと深読みできそうな要素が込められているように思いました。
前半の宮子の予想外の行動や吉野屋先生の投げっぷり、後半におけるゆのの両親とひだまり荘の面々の珍妙なやりとりが面白く、また、かたたたき券や写真、そして輪切りのニンジンが入ったきんぴらといった小道具を使って描かれる、ゆのと両親のひだまり荘のそれとはまた違った歴史を感じさせるアットホーム雰囲気が良かったですよ。
今回は靴がキーアイテムといったところで、仲むつまじい両親の姿を一足の靴に重ねつつ、ゆのがそれを真似た物を作るのは、彼女が二人の影響を受けて成長したことを暗示していた印象。これが終わり際の吉野屋先生がゆのと両親を評するセリフへと繋がっているわけですが、両親にも不安がられるというオチを担当しながらも、まとめのセリフを任されるあたり、やっぱり奥が深い人物だなと。