夏目友人帳 第10話「アサギの琴」

身体の弱った妖怪に琴を弾かせるために、夏目が身体を貸したり琴を作る材料を探したりする話。粗野なアカガネとおっとりとしたアサギのコンビが微笑ましく、アサギと同化した夏目に対する周囲のリアクションが妙な雰囲気を醸し出していましたよ。「とったどー」は正直タイミングを外したネタのような気もしなくもいないけれど、そこら辺も含めていい味を出しておりました。
アサギのアカガネに対する態度がなかなかに微妙なところで、夏目から恋人であるのかと問われたときの回答や、大切な友人と呼ぶあたりは、アカガネが報われない気もするわけですが、彼のために琴を弾くあたりはまた別の繋がりがあるのかなぁと思わせるものでした。
琴を奏でる場面で演奏している曲を流さないのは、話の展開上半端な物を流せないことから来る苦肉の策といったところですが、まあ今回の話の中心は琴を弾かせてあげたいという気持ちとそれに応えることにあるので、曲については想像にお任せでいいのかなと。何度か画面に現れていた右から左に広がる紋が、この場面だけ左から右に広がっていたのが印象的。
身体を貸すはめになったり琴の材料探しにつきあわされたりついでにおかしな妖に食われそうになったりと、いつにも増して苦労を味わう夏目となっているわけですが、前回の話で名取とは別の、妖と関わっていく道を選んだことを受けての話の展開となっているように思いました。